胡粉(ごふん)

胡粉(ごふん)は、カキやハマグリ、ホタテなどの貝がらから作られた白い絵具です。「日本画(にほんが)」と呼ばれる絵などに使われます。なめらかで艶(つや)のない質感が特ちょうです。
胡粉そのものには紙などにくっつく性質がないので、「膠液(にかわえき)」を加えて使います。膠液は動物の皮などを水に入れて煮だし、その液を濃(こ)くして作った、「のり」の役目をするものです。
様々な使い方ができる胡粉は、日本に古くからある絵具の中でも重要な絵具です。白色としてだけではなく、墨(すみ)などとまぜあわせて使ったりもします。また、絵具の色をあざやかにするためや、絵の表面を厚くもり上げるためにも使います。

「胡粉」(福岡市美術館「どこでも美術館」教材より)

「膠(にかわ)」(福岡市美術館「どこでも美術館」教材より)