絵絹(えぎぬ) 【絹本(けんぽん)】

(きぬ)はカイコという虫のまゆからとった繊維(せんい。細い糸のようなものです)、あるいはその繊維で作った糸でできた織物です。絹は、染(そ)めやすく、あざやかな色になるので、古くから、服や絵画、工芸の素材として使われてきました。東アジアの絵画は紙や絹に描(えが)かれることも多く、特にくるくる巻くと小さくなり、かざるときはピンと伸ばす掛軸(かけじく)とよばれるスタイルが広まると、さらに紙や絹が好まれるようになりました。書や絵をかくのに使う絹を絵絹(えぎぬ)あるいは絹本(けんぽん)と言い、また、それに描いた作品も同じく絹本(けんぽん)ということがあります。それに対して、紙に描く場合は紙本(しほん)と言います。