画布(がふ)
画布(がふ)とはカンヴァスともよばれる、油彩画(ゆさいが)を描(えが)くための布です。多くの場合、麻布(あさぬの。植物の麻を素材とする布)が用いられますが、木綿(もめん)やジュート(黄麻(こうま)ともよばれる植物)で作られたものもあります。木枠(きわく)に強く張られて使われ、木枠に張った状態を画布(カンヴァス)とよぶこともあります。絵具が使いやすいように、布地の表面に下地をぬることが多いです。
油彩画が生まれたころは、板に描かれることが多かったのですが、油彩画が広まると、大きな絵が好まれたり、持ち運びしやすいものが求められたりしたため、丈夫な麻布で作られたものに描くようになりました。木枠に布を張ったほうが大きな画面を作りやすく、また軽く作られるのです。木枠から外して布だけにして保管したり、運んだりもしました。